2021年にサービス提供開始から25周年を迎えたインターネット接続サービス「So-net」は、2024年3月にサービスを刷新。利用開始後でも使い方に合わせ、柔軟にプランを変更できるようになりました。
So-net光プランの刷新にPM(プロジェクト・マネージャー)として関わったEzoeさん、マーケティング/プロモーションを担当したTakaoさんに、プロジェクトの立ち上げ背景や舞台裏について聞きました。
Ezoe:私がSNCに入社したのは2006年で、その当時はブロードバンドがADSLから光回線に移行する時代でした。以前はSlerで働いていましたが、「ISP領域のインターネットビジネスにチャレンジしたい」という思いから転職を決意しました。
今までカスタマーサポートセンターの立ち上げや、社内の業務改善プロジェクトなど、さまざまなプロジェクトに携わってきました。上司や周囲もチャレンジに対して寛容で、自由にやりたいことに取り組めるのが魅力です。
Takao:前職では、製薬会社のコールセンター運営を担当していました。しばらく働くなかで、私自身が届けたお客さまの声をきっかけに新商品が開発される様子を目の当たりにし、「もっと間近でサービスに関われる環境に身を置きたい」と考えるようになりました。
そこで、事業会社のソニーネットワークコミュニケーションズへ転職しようと面接を受けたのですが、当時の面接官と話していくうちに、自分の意見を反映できる環境や自由な社風に魅力を感じたのが決め手になり、2016年に入社しました。
Ezoe:今回のSo-net光プランの刷新プロジェクトが最も印象深いと感じています。コロナ禍でインターネットの使い方が変わってニーズが膨らみ、ユーザーの多様性が広がっていくなか、So-netのサービスを今後どうやって展開していけばいいのか、半年ほどかけてリニューアル企画を考えました。
そこから多くのチームと連携しながらプロジェクトを推進して、最終的にサービスのリリースを迎えることができたのは、自分にとっても大きな経験となりました。やはり一大プロジェクトだったこともあり、前に進まないことも多々ありましたが、今振り返るとそれも含めて楽しめたなと思っています。
Takao:私にとっては、So-net25周年企画のプロモーションが印象に残っています。プロモーション担当として初めて関わった仕事でしたが、「予算やリリース時期、コンテンツなども全て自由に考えていい」と言われたので、自分で企画書を書くところから始めました。
なかでも、その頃にSo-netと同じくデビュー25周年を迎えていたPUFFYを起用したミュージックビデオを制作した際に、視聴者の方から直筆の手紙をいただいたのは嬉しい思い出でした。この企画を通じてプロモーションの仕事が好きになりましたし、もっと中長期的にSo-netが選ばれるためのプロモーションに取り組みたいと考えるきっかけにもなりました。
Ezoe:本プロジェクトは、2024年10月にリリースした「So-net光10ギガ」も視野に入れ、足掛け2年くらいを見据えて発足しました。今までのサービスラインナップを刷新する大きな意思決定が必要だったので、私は実行責任を持つPMと、サービス仕様を検討する企画チームのリーダーを兼任しました。
全体像としてはサービス設計から、システム開発、オペレーション、ユーザサポート、マーケティングなどISPサービス全般に関わる部署を横断したプロジェクトでしたので、メンバーはマルチタスクをこなすことが求められました。
そのため、責任範囲の役割分担を明確にしつつも、各チームとの週一で行う定例会といった会議体を有効活用しながら情報を整理し、プロジェクトの各タスク・施策が円滑に進むように心がけていました。
また、現在の品川オフィスに移転後はフリーアドレスになったのですが、状況に応じてキーマンの隣に座り、コミュニケーション頻度を上げることも工夫を凝らした点です。
Takao:私がプロジェクトに参画したフェーズでは「どのくらい需要があるのか」や「どのポイントを強調して販売すべきか」がまだ検討段階でした。そのため、プロモーション戦略の立案にあたっては、Ezoeさんはじめ、社内外の関係者と一緒に「誰に、何を、どのように伝えるか」を考えていきました。
そうしたなかで、普段インターネットに関心を持つことが少ないお客さまに対して、「使いながらプランを切り替えられる」という新プランの仕様を理解してもらうためには、一定の工夫が必要だと感じていました。
そこで、新プランの選びやすさを伝えるために「セレクトパフォーマンス」、略して“セレパ”という造語を作り、「使い始めた後も自由に変更できるから、安心してSo-netを選べる」というメッセージをアピールしました。みんなで議論を重ねながら試行錯誤を繰り返し、最適なコミュニケーション戦略を考えていきましたね。
Takao:マーケティングやプロモーションには、戦略を立て、戦術を決めて実行し、PDCAを回すという定石のステップがありますが、プロジェクトの状況や自分が参加するタイミングによってどう進めるべきかは変わると考えています。そのため、状況に応じて自分のやり方を柔軟に変えることを心掛けています。
また、どんなに考え抜いても、実際に世の中に出してみなければ結果はわかりません。なので、限られた時間の中で検証すべきポイントをしっかり押さえ、できる限り精度を高めた上でリリースすることを最優先に考えています。
Ezoe:私はスピード感を重視し、「まずはとにかくスタートを切ること」を大事にしています。自分の役割的にも最初に動き出すことが多く、走りながら考えるスタイルをベースにしていますね。実際に行動していく過程で、周囲とコミュニケーションをとりながら、サービスやプロジェクトの形を作っていくことを意識しています。
Ezoe:VUCA時代において、何か具体的に「これがないといけない」というのはありません。基本的に仕事は一人で完結するものではなく、チームで進めていくものです。
新卒や中途の社員がいることに加えて、グループ内の異動や出向を経験したメンバーも多く、多様なバックグラウンドを持つ人が集まっているのが、この会社の特徴です。
つまり、誰がどんな資質やスキルを持っているかは人によって異なるからこそ、お互いの得意な部分を活かし合い、チーム全体として強みを発揮することが重要だと考えています。とはいえ、物事を本質的に捉えて論理的に考えたり、関係者とコミュニケーションを取りながら関係各所と協力して業務を遂行したりする基本的な心構えは必要になるでしょう。
Takao:以前、私の尊敬する先輩から「自分を変えた方が絶対に楽になるよ」と言われたことがあり、今でもその言葉をずっと心に留めています。自分の変化を楽しみながら、周囲にも良い影響を与えられる存在を目指していけばいいのではないでしょうか。
特に若い世代の方は、まずはとにかく何かやってみる、挑戦してみるという姿勢が大事だと思っています。
私は今でこそプロモーションの仕事が大好きですが、最初からやりたいと思っていたのではなく、やってみたら思いのほか楽しく、自分に合っていると感じるようになりました。
仕事をしていると、自分の希望とは違う業務を任されることもあるかもしれません。でも、実際にやってみることで、新しい発見や思わぬ適性に気づくこともあると思います。
Ezoe:やりたいことが明確にある人にとっては、とても良い環境だと思います。特に当社にはソニーグループの中でも通信の分野で新しいことに挑戦できる環境が揃っています。一方で、今はまだやりたいことが決まっていない人もいるかもしれません。
でも、さまざまな選択肢に触れる機会が多いことで、そこから自分の興味や適性を見つけていくこともできます。「やりたい」と声を上げた人には周囲から協力してもらえる社内風土も根付いているため、どんな人にとっても成長のチャンスがあると言えるのではないでしょうか。
Takao:私は入社して以来、公募制度を2度使って異動をするなど、その都度新しいことに挑戦することで自分の成長を実感してきました。自分の知らなかったことに触れると、同じ街を歩いていてもそれまで目に入らなかったものが目に入ってくるなどと、自分自身の変化を楽しみながら働くことができるようになります。
社員のキャリア形成をサポートする制度が整っているので、自分のやりたいことがあれば、それを実現するための道が開けています。ぜひ、会社の制度も利用して自分の可能性を広げてほしいですね。