「ICTを活用することで、スポーツの世界に今までにない感動と喜びをもたらす」――そんなミッションを掲げ、法人サービス事業部スポーツエンタテインメント部では「スマートゴルフレッスン」「スマートテニスレッスン」「スマートスイミングレッスン」などの画期的なサービスを立ち上げ、運営しています。この業務を担うTamuraさんとKuboderaさんに、仕事のやりがいや苦労している点などを聞きました。
Tamura:私たちの部署では、「ソニーの技術でスポーツ、運動に関わる全ての人をつなげ、喜びと感動をもたらす」ことをミッションにしています。具体的にはスポーツクラブやスクールにソニーのセンシング、AI、クラウド等の技術を駆使したレッスンソリューションをご提供。採用いただいた各社さまには、「スマートテニスレッスン」、「スマートゴルフレッスン」「スマートスイミングレッスン」のデジタル技術を活用いただくことで、これまでにない新しいレッスンサービスを展開いただいていおります。例えばテニスなら、打球フォームやボールが当たった位置、スイングやボールのスピードなど、これまでプロ選手でないと活用できなかった映像とデータを、トレーニング中に繰り返し確認できるため、これまでのスクールでは実現できなかった新しいサービスが生まれています。
Kubodera:映像やデータをクラウド経由で各生徒のスマートフォンに送ることで、レッスンの復習にも活用できます。ほかにも、ベテランコーチのレッスンを研修素材として使ったり、データをもとにレッスンの品質をアップしたりと、使い方はさまざま。また、私が開発に取り組んできた「スマートスイミングレッスン」では、AIを活用してほぼ自動で水泳シーンを撮影・編集し、レッスンの様子や進級テストの結果をスマートフォンに配信できるようにしました。このサービスを使ったお子さんや保護者の方から大好評で、とてもうれしいです。
Tamura:スイミングクラブは、細かい課題を1つひとつクリアしていく達成感を大切にしているところが多いんです。「スマートスイミングレッスン」を使うと泳いだ後、すぐに自分の泳ぎを映像で確認できるので、モチベーションアップにつながりやすいんですよね。現在、ほかのスポーツスクールやキッズスクールの進級テストなどでも活用したいとの声をたくさんいただいています。さらに今後は、フィットネスクラブや他の種目にも展開を検討中です。
Tamura:メンバーは基本的に15人前後ですね。そのうち約半数が開発を担当していて、それぞれ専門性は持ちながらも、センサーから組み込みファームウェア、モバイルアプリやクラウドベースの開発など、さまざまなことに、みんなで力を合わせて取り組んでいます。残りの半数が営業や生産管理を担当しています。
Kubodera:人数が少ない分、いろんなことを経験できるのが、うちの部のいいところだと思っています。
Tamura:私たちは最初に技術ありきではなく、「お客さまの要望にいかに応えるか」という視点で常に仕事をしています。それゆえ「自分は○○屋だから」なんて専門性はあまり主張できないかもしれません。そういった意味では、エンジニアはとても鍛えられるでしょう。Kuboderaさんも元々は半導体の技術屋だけど、今はAIのソフトを書いていますからね。
Kubodera:でもそうやって最先端の幅広いスキルや知識が自然と身につくのが、この部の良さですよね。うちはゼロからサービスをつくり出すことが多いので、「なんでもとりあえずやってみよう」「新しいことに挑戦しよう」とフットワークが軽く、仕事にスピード感があります。また、ソニーのR&D部門と連携し、多岐にわたる分野で最先端の研究をしている超一流の研究者と一緒に仕事をする機会もあり、そういった面でもエンジニアにとってはたまらない環境ですよ。
Tamura:本当にそうですよね。私も部内のエンジニアをはじめ、R&Dの尖ったメンバーと力を合わせてお客さまが求めるものをつくりあげていけることこそが、うちの部署の大きな魅力だと思っています。
Kubodera:以前、半導体事業部で働いていたときは、プロジェクトの規模が大きいため、1人のエンジニアが関われる範囲は、ある程度限られていました。巨大なロードマップに従い、着実に開発を進めていくことが何より重要でしたから。今はそれとは真逆で、お客さまとの会話のなかから突然、新しいシステムをつくる必要性が生じたりします。そこが非常におもしろいところであり、苦労も多い点ですね。例えば「スマートスイミングレッスン」ではAIを活用していますが、もともとプールのなかで人を見分けられるAIなんて、世の中に存在していませんでした。そういった前例がないものをゼロから試行錯誤しながらつくることは大変ですが、カタチになったときはエンジニア冥利に尽きますね。
Tamura:私も、ソニーグループとしてスポーツ事業に取り組むこと自体、初めての経験でしたから、最初は分からないことや課題が山積みでしたね。そんななか、ラケットメーカーやスイミングクラブといったスポーツ関連の会社さんとパートナーシップを組み、商流から物流、品質管理を一緒に行なうことで、信頼関係を築いてきました。その過程がもっとも苦労するところでしたね。同時にそれは、普通のメーカーではなかなかできない、とても貴重な体験でした。
Kubodera:普段の開発業務だけをしていると、お客さまと直接話をする機会が少ないので、自分がつくっているものが本当に必要とされているのか不安になることがあります。その点、当社ではお客さまの生の声を直接聞けるところがいいですよね。
Tamura:私たちの部署は、スポーツクラブのトップコーチと現場で活用できる、よりよいサービスを常に考えています。作り上げた体験価値を、サービスを展開していただいているお客さまからダイレクトに、感謝や激励の形でフィードバックをいただけることが、私たちの仕事の一番のやりがいであり、達成感を感じる部分ですね。
Tamura:「NURO 光」などの会員制ビジネスを長年行なってきた当社には、情報セキュリティー、システム運用、カスタマーサポートなどを含め、多くのノウハウがあります。一般的に新規事業を立ち上げるうえでのアセットが多いのも、大きなメリットだと思います。
Kubodera:そうですね。あと、大きな会社にありがちな制約が少なく、新規事業にとても優しい会社だと思います。同時に我々の力だけでは解決できず困ったときに、ソニーの研究開発部門や他の事業部のエンジニアなど、さまざまな方に相談し、知恵をもらえる。そんなところもとてもありがたい。ある意味、ベンチャーと大企業のいいとこどりな会社だと思います。
Tamura:確かに、お客さまのために新しいことをしようと思ったとき、活用できるリソースが膨大にあるのはうちの大きな強みですね。ソニーグループの他部署の方々は私たちが課題を持っていくと、すごく喜んでくれます。こちらから「有名選手の投球フォームの解析をしませんか」「スポーツジム所属の有名選手のイベントで、一緒におもしろいことをやりませんか」と提案すると、それぞれの部署ならではの専門性を活かして、積極的に協力してくれるのは、本当にありがたいですね。
Kubodera:アカデミックな世界やPoCでとどまりがちな最先端技術をサービス化し、実際に運用できる。それがソニーネットワークコミュニケーションズという会社の最大の強みだと思います。今までR&D的なことをやってきた人は、それを実際のサービスに実装する貴重な経験ができますし、今まで大きな事業部で開発をしてきた人にとっては、直接お客さまと話をし、フットワーク軽く新しいことに挑戦できる。いずれにしろ、意欲的なエンジニアがチャレンジをするには最高の環境だと思います。
Tamura:ソニーネットワークコミュニケーションズのよさは、新しいことへの挑戦が推奨されていること。そのうえで、新たなチャレンジをバックアップしてくれるリソースが豊かで、ソニーグループのアセットをたくさん活用できます。「今までにないサービスを生み出したい」「テクノロジーで世界を変えたい」と考えている人には、ぜひ当社で活躍していただきたいですね。