ソニーの技術力×スタートアップの
精神が生み出す新時代のヘルスケア
「NURO Healthcare」

ソニーグループでありながら、スタートアップ精神が息づくソニーネットワークコミュニケーションズ。IoTやAIを活用したヘルスケア事業「NURO Healthcare」では、他社との協業に力を入れ、これまでになかったソリューションを生み出しています。今回は、株式会社ポーラ(以下、ポーラ)との合弁会社SOULA株式会社(以下SOULA)のKinoshita代表と、法人サービス事業部ヘルステック部のIsaさん、Tatebeさんの3名に話を聞きました。

N.Kinoshita
法人サービス事業部ヘルステック部
(SOULA株式会社代表取締役社長も兼任)
2018年4月入社。ソニーのエレクトロニクス領域の事業変革に従事した後、ソニーネットワークコミュニケーションズにてIoTやAIを活用したヘルスケア事業を統括。2022年2月SOULA株式会社を設立。
2018年4月入社。ソニーのエレクトロニクス領域の事業変革に従事した後、ソニーネットワークコミュニケーションズにてIoTやAIを活用したヘルスケア事業を統括。2022年2月SOULA株式会社を設立。
Y.Isa
法人サービス事業部ヘルステック部
独立系SIerにて、顧客のシステム開発、自社サービスの企画から運用を経験後、2020年4月にSNCへ入社。ヘルステックサービスのエンジニアとしてサービス開発に従事。
モバイルアプリのリーダーを務め、現在はプロジェクトマネージャーとしてチームを取りまとめている。
2018年4月入社。ソニーのエレクトロニクス領域でエンジニアとして経験を積んだ後、2012年から3年間、台湾に赴任。帰国後、ニーネットワークコミュニケーションズにてIoTやAIを活用したヘルスケア事業を立ち上げ。ヘルステックサービスの技術責任者として事業を統括する。
N.Tatebe
法人サービス事業部ヘルステック部
新卒で2016年4月入社。ヘルステックサービスのエンジニアとしてサービス開発に従事。サーバー、CMS、管理ツールのリーダーも務める。
新卒で2016年4月入社。ヘルステックサービスのエンジニアとしてサービス開発に従事。サーバー、CMS、管理ツールのリーダーも務める。

若手を中心に立ち上げた「人生100年時代」に寄り添う、新しいヘルスケアサービスプラットフォーム

──「NURO Healthcare」の概要やミッションについて教えてください。

Isa:私たちが「NURO Healthcare」の構想を行っていたのは、ちょうど「人生100年時代」や「健康寿命」といった言葉が流行し始めた時期でした。食事管理や運動など、長く健康的に生きるための行動に多くの人が関心を持ち始めたんですね。同じころ、テクノロジー業界で盛り上がっていたのが、AIや画像解析技術。この流れにうまく乗り、ヘルスケアの新しいサービスプラットフォームを立ち上げようと話し始めたのが、2019年秋頃でした。

Kinoshita:企業や団体が、独自にヘルスケア・ヘルステック領域の事業規模を拡大するには、莫大なコストと開発期間が必要です。そのため、事業参入やソリューションの導入は進みにくいのが現状。そのような状況を踏まえて、「NURO Healthcare」では、他社の知識や技術も取り入れながら、社会に貢献できるサービスを提供していこうとしています。

──プロジェクトメンバーはどのように構成していったのでしょうか?

Isa:まずは、20代、30代の若手を中心にエンジニアを集めました。また、女性にも積極的に参画してもらいたいと思い、広く声掛けしましたね。

Kinoshita:若手を集めた理由としては、新しい技術を吸収し、ものにしていくスピードが速いからです。当部署では技術領域や核となる機能ごとにチーム編成をしていますが、なるべく若手をリーダーポジションに就け、使用する技術も自分たちで決めてもらっています。

Tatebe:私は30代で、Isaさんのおっしゃる「若手」にあたりますが、同世代のメンバーは新しい技術を次々試す意欲のある人が多いです。「こんなソフトが出たから使ってみない?」と提案し合ったり、それらを実際に取り込んだりして、サービスをブラッシュアップしていこうと各々が努力していますね。

エンジニアも企画に参加。「つくり手」の視点からサービスを考える

──仕事のスピード感や、若い世代が活躍できる体制づくりなど、「NURO Healthcare」ならではの特徴について教えてください。

Tatebe:私がこれまで所属していた部署は、エンジニアだけで構成されていたため、企画にはあまり関与しませんでした。一方で、「NURO Healthcare」では企画会議から参加し、自分の意見がサービスに反映されることも頻繁にあります。このような経験は、他のプロジェクトではなかなかできないと思いますね。

Isa:体制づくりをするときに心掛けていたのは、メンバー全員に主体的になってもらうこと。Tatebeさんには、サーバーとCMS・管理ツールのリーダーのほか、デザイナーとUXを決める役割もお任せしています。Tatebeさん、やってみてどうですか?

Tatebe:使う技術を比較検討するところから任されているので、責任を感じる分、やりがいが大きいです。他のチームと話し合ってインターフェースを決めるなど、「対話する」機会が多いことも学びになっていますね。

──プロジェクトを進める中で、チャレンジとなったポイントはありますか?

Isa:新しいプロジェクトを立ち上げるときは、初動のパワーが必要になります。そのパワーを発揮するために、意欲のある若手を中心に据えるというのはよくあるやり方ですよね。しかし、スタートダッシュがうまくいっても、途中で壁に阻まれて失速してしまうことがある。その結果、プロジェクトが失敗に終わるケースも多々見てきました。

Kinoshita:パワーの低下が見られるのは、何かトラブルが起きたときですね。そのあたりの対応力は、やはり経験値がものをいいます。新しいプロジェクトにはトラブルがつきもの。今回もいくつかトラブルが起きましたが、そこでプロジェクトが頓挫しないように導いていくことが、私やIsaさんなどベテラン勢にとってのチャレンジでした。

​​Tatebe:私はチームのマネジメントを初めて体験したことです。Isaさんたちにサポートいただきながら、チームの立ち上げ段階から携わりました。また、企画会議に参加して発言するなど、これまでより深くサービスづくりに関わるようにもなりました。こうした経験のおかげで、エンドユーザーだけでなく事業者の方がどういった価値を求めているかなど、より多角的な目線でサービスについて考えられるようになりましたね。

若手のうちから新規事業に携わることが社会人としての財産に

──ソニーネットワークコミュニケーションズでは、2022年2月に株式会社ポーラとの合弁会社であるSOULA株式会社を立ち上げました。立ち上げの経緯と目的を教えてください。

Kinoshita:ソニーネットワークコミュニケーションズでは、早くから美容や食事、運動、睡眠、肌ケアなど、さまざまなヘルステック領域の事業を立ち上げてきました。しかし、技術提供はできても、本質的なソリューションにつながらないといった課題がありました。SOULAが画期的なのは、他社とのコラボレーションを試行した点。ポーラが培ってきた知見や肌のビックデータと、ソニーネットワークコミュニケーションズのAIや画像解析の技術を融合させることで、医学的エビデンスに基づいた正しいヘルスケア情報をユーザーに届けたりと、コンテンツやソリューションにも注力しています。現在は、「ヘルスケアサービスを展開する企業・団体をサポートし、その先にいる多くのお客さまや従業員の方々の人生を応援すること」をミッションにソリューション開発を進めています。

──SOULAの立ち上げを通じて、どのような成果を得られましたか?

Isa:売上以外の成果として、もっともアピールしたいのは、若手エンジニアの育成につながった点です。社会人人生の中で、新規事業や新規プロジェクトに携わる機会は、それほど多くありません。特にエンジニアの場合、自分で技術を選んだり、作ったものがダイレクトにサービス化したりする経験はなかなか味わえない。企業規模が大きいほど、そういった機会には恵まれません。

Tatebe:サービスをただ作るのではなく、価値提供も含めて議論できるのが新鮮ですね。アプリを使用してもらうことでエンドユーザーとの接点が増えてデータが収集しやすくなる、だからクライアントはサービスにお金を払う……など、筋道を立てて考える癖がつきました。

Kinoshita:新規事業の立ち上げを乗り越えた皆さんは、今後また新しい事業が立ち上がったり、別の部署に異動になったりしたときに、リーダーポジションを張れるはずです。そのような人材を育成できたという意味で、成果は十分にあったと思っていますね。

「NURO Healthcare」をきっかけに新規事業の立ち上げがスピード化

──ソニーネットワークコミュニケーションズの魅力や、今後、ソニーグループとの連携によって実現可能なことがありましたら教えてください。

Isa:当社では、現在もソニーのR&D(研究開発)の技術を活用しています。今後もソニーの技術を積極的に取り入れたいと思っていますし、ソニーグループから私たちのチームに参画していただくなど、人材交流にも取り組んでいきたいと思っていますね。

Kinoshita:いま、ソニーネットワークコミュニケーションズでは、さまざまな新規事業が立ち上がっていて、「『NURO Healthcare』はどうやって立ち上げたの?」と相談されることが大分増えてきました。これをきっかけにスタートアップのような活気が生まれ、横の連携が深まれば、さらなるソリューション提供につながるかもしれませんね。

──最後に、これを読んでいる転職活動中の方に向けてメッセージをお願いします。

Isa:ソニーグループには、多様性を尊重する文化があります。そのため、新しく入社されても馴染みやすく、すぐに打ち解けて活躍できる方が多いですね。

Tatebe:キャリア採用で入社された方も大勢いらっしゃいますが、どなたも経験を活かして活躍されています。プロジェクトの企画にも参加できますし、幅広い技術に触れることができると思いますよ。

Kinoshita:当社は、営業から企画、開発、運用まですべてが機能的に揃っている会社です。スタートアップのように、新しいことにも軽快にチャレンジしていけるため、やりがいを得やすいと思います。ぜひ、ソニーネットワークコミュニケーションズでおもしろいサービスを一緒につくっていきましょう!